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(2008.05.01-2008.06.30)

5月9日

今日はおクスリの処方箋を大量にもらいにいく日。
ジェンダー専門でなく、普通の診療所であることで、一般の人と顔を合わすこともあり、今朝は5時半に起きて
準備するほど、気合が入っていたの。

上司が出張中であることをいいことに、いつもはバセリンのみの唇を、ピンクのルージュを薄く引き、グロスを
塗り出勤。同僚たちは無関心なのか、もう慣れたのか、全く反応なし。お仕事中も髪やお顔の状態が気になり、
毎時間鏡を見に行ったほど。

いよいよ診療所に行くと、女医さんに、「貴女はどうして(女性と)結婚したの?」と、聞かれました。 

口調からパートナーと同じ女性としてなぜ、そんな可愛そうなことをしたのという感じでした。
「こうなることが分かっていたら、勿論結婚はしなかった。確かに私は幼少の頃より、自らの性について
悩んでいたけれど、男性として生きることが、宿命だと考えていたし、女性への思いもきちんと
封印出来たと自信があったから、結婚したの。」
私はそう答えました。

その時感じたことは今後女性からはこのようなことを聞かれることもありそうだから、しっかりとした回答を
考えておかないと。



5月10日

可愛いお洋服と、パートナーから聞いていた可愛いワンピを試すため、朝から街にお出かけ。
バスの中で、今日は何を買おうかななんて考えていてふと気づくと、隣の席に座っていた移民の男性が、
私を観察しいている視線を感じたの。

あまりにも気持ち悪く目を閉じ、ひょっとして元の性別がばれたのかなと考えていました。
今日はフルメークだし、シャドウもパープルの濃い目だし、眉もパートナーに修正してもらったから、
ぬかりはないはずなんだけれど、バスに乗っている間気分が落ち着かなかった。バスを降りエスカレーターに
乗っていても、追い越しざまに振り返って私の顔を見るし、本当に朝から嫌な気分。

パートナーにそのことを話すと、彼らは教育がないから、気になったことには変に興味を示すから仕方がないと。
でも、ひょっとしてあなたのメークが、休日の朝にしては、少し濃かったのかも言われ、それだったら
まだ救われるかな。いつまでの気にしていても、仕方ないしね。

お目当てのワンピは麻色で、ストラップが可愛く、レース使いもステキで、床まで届くほどの長さ。
これこそ一目ぼれといったもの。でもまだトレンチコートが必要な時期で、7月までは機会がないこともあり、
とりあえず来月まで楽しみをお預け。

結局、花柄とアニマル柄がうまくミックスした肩が比較的開いたお洋服(名前が分からない)をゲット♪
とても気に入ったので、それに着替えてショッピングを続けた程でした。
とにかく疲れも我慢して歩いたせいか、19時半にはお化粧もそのまま、着替えもせずにベッドに横たわったら、
そのまま翌朝9時まで眠っていました。おクスリを初めてから、睡眠時間が減った私にとっては、信じられない。
なんか、今年の疲れが一気に吹っ飛んだみたいだな。




5月11日

この3日間降り続いた雨もようやく上がったものの、まだ雲が厚く太陽がたまにしか出ないことを利用して、
草むしりをすることにしたの。それにしてもサバンナ状態もいいところ。以前は結構大きな蛇が出没したことも
あるので、慎重に作業開始。でも、疲れる!全然終わらない!

結局20分くらいで太陽が出てきたこともあり終わり。キッチンでビールを飲んでいたら、膝が打撲症の
ように痛むの。やはりおクスリはこんなところにも影響しているようで、本当に体力がなくなったなと感じた。
まだ大丈夫と油断していた筋肉も見事に減っていました。これでも高校の時はバーベルで筋トレして
鍛えていたのに。少しショック…

みなさんも油断せず体力づくりに励んでくださいね。本当にはっきりと感じるから。



5月12日

ファーストピアスから5週間を過ぎたことだし、そろそろ可愛いピアスに替えようかなと、パートナーに見て
もらったところ、ショック。左側はまだ黄色い液が出ていたの。

最初からどうも左側は痛いと思っていたから、あきらめはついたけれど、とりあえずはあと2週間は我慢します。



5月13日

男装?

今日は同業者間の会合。最近私がおかまになったという噂も聞くので、今日は嫌だったけれど、
スーツで出勤です。

無事に会合を終え、オフィスに戻ったら、事務所内の人の知り合いの年配の女性が、
一年ぶりくらいに来られていました。なんか嫌な予感。この人って結構、毒舌なんですよね。

私を見るなり近づいて来て、「髪を伸ばしてどうしたの(実際まだショートです)。
それだけか、良かった。スーツなんか3ヶ月ぶりくらいだったので、今日は完全Mモードで決めてよかったと、
一安心しているのもつかの間。そして、私に一言、
「なんか男装している女性みたいね。」
ガーン!しかもみんなのいる前で。上司の顔が苦笑いに変わったのを私はしっかりと見逃さなかったし。

結構ショックでした。もうスーツなんか着るのバカらしくなって来ちゃった。




5月15日

最近良く笑うようになったねとパ−トナ−に言われました。
時々何がおかしくて笑っているのか、分からないこともあるみたいと、気持ち悪がれているのか、
褒められているのか、分からないけれど、笑うことはいいことなんだ。

またおクスリを続け少し落ち着いてきたのかな。
この調子で頑張らないとね。




5月16日         カフェ・オ・レ

パリを訪れたら、本場のカフェ・オ・レを試そうという人も多いはず。
周りを見るとみんな飲んでいる。でも不思議とカフェ・オ・レと注文している人は少ないのです。

ここではキャフェ・クレ−ム(クリ−ム)。なぜかそういうのです。

フランス人をはじめ、いろんな人に聞いて、カフェ・オ・レは子供の表現、キャフェ・クレ−ムは大人のそれ。
後泡を立てる際の蒸気の出し方が、
ウンヌンなどとイマイチ納得できるものがなかったの。

どなたかご存知の方がいらっしゃれば、教えてください。

ちなみにスペインではカフェ・コン・レーチェ(カフェ・オ・レ)と言葉そのもので、分かりやすいと思っていたら
大間違い、、、

カップにすでにそそいであるブラックコーヒーに、ミルクを注いでくれるのです。
私は二種類のミルクの入ったミニポットを目の前に突き出されびっくり。

次に聞かれたのはカリエンテ(熱いミルク)、テンプラ−ド(温かいミルク)なんて、聞いてきてはじめて
頼んだときは、周りから援護射撃をしてもらったほど。

お味もスペインのカフェ・コン・レーチェが結構おいしかった記憶があります。

意外と現地で使えると思うのでぜひ覚えていてくださいね。



5月17日

今日は二人で共通のお友達のところのバーベキューパーティに行ってきました。
最近私が落ち込んでいることを知って、企画をしてくれたの。

朝から天気がはっきりしなかったけれど、晴れてよかった。
メインはチキン、お魚などとってもヘルシーなバーベキューで、自家製パンも美味しかったな。
実質お酒を呑む人たちは6名くらいだったけれど、ワインは昼間から10本くらい空くぐらいののりでした。
私はおクスリの関係で、ワインは一口なめただけだけれど、ビールはトルコのEFESを中心に苦くないこともあり、
缶で6本飲んじゃった。明らかに肝臓に負担がかかっているけれど、今日は特別。車でもなかったしね。

楽しかったけれど、座って6時間以上のおしゃべりは少し疲れたかな。

すでに彼らは私がまりなの道を歩み始めていることを知っているので、普通にお化粧もしたの。
みんな大人というか、すごく気を使ってくれて、特に男性は挨拶のとき、今までは握手だったのが、
kiss(ほっぺに2回kiss)と女性として扱ってくれたことがとても嬉しかったナ。



5月21日
最近昔の私を知る人と会うのが憂鬱なの。
ここ最近、会社のPCの調子が悪かったので、修理屋さんを呼んだもの、すぐには来れないため、上司が
知り合いを呼んだみたいでした。

私はずっと前にその人にお仕事をお世話になったこともあり知っている人ですが、お仕事の後、夕方に
来ると思っていたら、いきなりお昼に来てしまった。

よりによって今日の私は、みかん色のシャツで、胸は大きく開き、ウエストが絞られているからどう見ても、
メンズとは思えないもの。

最初は私のことが分からなかったみたいだけれど、ご無沙汰ですと言うと、気づいたみたいで、彼が
次に私に発した事は、仕草からおかまになったのということが分かるものでした。

私がおかまになったという噂が飛んでいるのは、分かっていたけれど、ここまでダイレクトにされたのは、
初めて。でも、正直もうどうでも良かった。

説明するだけ、変な興味を持たせるだけだし。
今は、私のスタイルをただ貫くだけ…



5月22日          ジャガイモとトマト

ジャガイモはドイツ料理、トマトはイタリア料理の代表選手だけれど、これはまだそんなに昔の
ことではなかったのです。

前者は南米、アンデス高地の原産。日本にもさといも、やまいもなどお芋が何種類かあるけれど、
私がボリビアの市場を訪れたときはその種類の多さに驚きを隠せなく、聞いてみるとなんと何百と
種類があるのです。

特に印象的だったのはパパ・ネグラと言われる黒いもで、見た目はまずそうだけれど、スープなどに
入ったものの美味しいこと。

余談になるけれど「パパ」にはお芋という意味があります。

ではトマトはどこから来たのでしょうか。
同じくラテンアメリカはメキシコで(原産地はインカ帝国)、スペイン人征服者によりジャガイモ同様、
ヨーロッパにもたらされた歴史があります。

最初トマトは当時あった毒性のある植物に似ており、観賞用に存在したのが、イタリアの貧民層が、
何とか食べれないかと改良を加えようやく18世紀に普通に食べられるようになったと言われています。

もし彼らが、それらをヨーロッパに持ち帰らなかったら、今の料理の歴史は大きく変わっていたでしょうね。
私のお友達で、トマトを使った赤い料理を作るのが好きな人がいますが、ひょっとしてボルシチに使用される、
ビーツの赤紫色のお料理になっていたかもしれません。



5月24日          リップクリームから口紅へ

まりなの唇はすぐに乾燥してひび割れするのでリップクリームは必需品。
ところが、こちらには色や香りの付いたリップスティックって、存在しないようです。

探してようやく見つけたのは、白いべっとりとしたもので、なんかバターキャンディを唇に塗った感じ。
それでも最初は使っていたけれど、実用性一点張りで色気はゼロ。

そんな時お友達に日本のリップクリームに近い、ワセリンの存在を教えてもらいました。
AGATHA RUIZ DE LA PRADAというスペイン製のもの。最近は日本でも買えるそうです。

皮膚の保湿を目的として塗るもので、唇だけでなく、カサついたひじにもOKといったスグレモノ。
一つ4ユーロ弱なのでお土産にも良いかもね。

ただ潤滑剤としても使えるから、男性とXXXするときにも使えるから良かったねと、からかわれちゃった。

キウイ、パッションフルーツ、パパイヤ、ラズベリー、トゥッティフルーティーと現在5種類が出ているけれど、
私のお気に入りはキウイです。香りが甘くまだ唇が、保湿状態にあってもすぐに塗りたくなっちゃうのですね。
これだけはデスクで堂々と塗っています。

でも携帯用のメンソレータムみたいなケースに入っているので、爪が伸びてくると少し塗りにくかったりして、
最近はグロスを塗ってお仕事に行くこともあります。ワセリンを塗り始めたとき、上司に唇が光って
見えていると思いますが、乾燥がひどく、割れるのでクリームを塗っていますと、先制パンチを打って
おいたので、より光るグロスをたまに塗っていっても今のところお咎めなし。
海外在住期間の長い日本人って意外に保守なんですよ。

そして昨日は熱が38度はあるのに、会社の帰りにどうしても月-金に使えそうな口紅を探しました。
M.A.C.というブランドのSYRUP色。パールが少し光るけれど、グロスよりは目立たないし、私の唇の
色にぴったりで、多分バレないでしょう。

これでようやく念願の口紅を塗ってお仕事に行けそうだけれど、果たして問題がないかな…
月曜が楽しみです。



5月25日         卒業

ようやく左側の耳も乾燥したみたいで、ファーストピアスを卒業。
一輪のお花をモチーフにしたシルバーのもので、お花は透明のビースでダイヤのように
キラキラ光る可愛いピアス。

しばらくはこのスタイルでお仕事にも行こうっと。
より女性に近づけたみたいでとっても嬉しい一日。



5月27日           EUROVISION 2008

毎年5月にヨーロッパでは、ユーロビジョン音楽祭というコンクールが開かれます。
ヨーロッパ各国のTVでも放映され、世間の関心も高いです。1956年から続いている伝統ある音楽祭で、
過去の優勝者にはABBA、セリーヌ・ディオンなどが名を連ねています。

プロの歌手も参加しますが、アマチュアも、何ヶ月にも渡って何万人の応募者から選ばれた人、
テレビ局により強烈にプロモーションされた人と、国家を代表しているだけあって、歌だけでなく
容姿もかなりハイレベルな大会。

昨年の優勝国セルビアにて開催され、旧ソ連、旧ユーゴの分離独立などにより、参加国が年々
増え、今年は43カ国で、決勝大会ではイスラエルを含む25カ国によって競われ、ロシアが優勝。

最近の傾向としては、ギリシャと特殊メークをしたフィンランドのヘビメタグループが、そのインパクトにより
優勝した以外は、旧東欧諸国の活躍が目立っています。ただ私には最近の優勝国が実力だけで勝って
いるとは思えません。

これには訳があります。
各国で電話、携帯からのSMSにより投票が行われ、最も得点の多かった国が12点から始まり
10位が1点からなり、自国には投票できない規則があります。一見公平性があるようにみえる
ものの、実際は北欧諸国、旧ソ連、東欧、仲の良い国同士がお互いに票を入れあう政治的要素
も働いています。例えば以前、かなり底辺を走っていたスペインが、アンドラからの投票ではいきなり
12点を獲得したことがあるように、実力とは関係ない票が動いているのです。

更に最近の旧ソ連、東欧の強さにはEU先進国、つまり西ヨーロッパに移民や出稼ぎに来ている
人たちが、成熟した西側の人たちよりもずっと投票に熱心で、自国への思いを込めて投票するため、
必然的にそれらの国家に有利となるわけです。

以上の理由から、近年では現行の投票方法に疑問視する声、イタリアが参加を取りやめてしまったりと
改善すべき点も多く、私もどこが優勝するかの関心はありません。

それでも各国の投票を見るのは、美しいドレスなどに着飾った各国のテレビの司会者の衣装チェックを
するためです。

早くまりなもそんなドレスの似合う女性になりたいな。



5月29日           一晩で綺麗になれたら…

最近の平均睡眠時間は3-4時間で、夕方になるととても眠いの。
なぜか真夜中に一度目が覚めてしまい、不意に将来が心配になり、考え事をしてしまい、不安が増大し、
そのまま朝を迎えるケースが続いてしまう。

今朝もバスの中で、薄化粧とはいえ、どうしてこんなことを毎日する意味があるのと問い詰めると、
涙が出てきてしまったほど。

原因は私の顔の醜さ。
おクスリには過剰な期待をしてはいけないことぐらい、分かっていてもどうして望むとおりに
変わってくれないのと、最後は私に対して怒りをぶつけてしまう。だから余計にストレスになるみたい。

一晩で美人になれるなら、残りの私の命があと一月になっても構わないと思うの、最近は。



5月30日           眼科医で

今日はパートナーと眼科専門の病院で診察を受けて来ました。
大きな病院で、先に着いた彼女は後で女友達が来るからと受付に伝言を残してくれたおかげか、
私が受付で手続きを済まし、もらった診察データを見るとMs. xxxとなっていたの。
それとも私の戸籍上の名前が”A”で終わるから、単にそうしたのか分からないけれど、看護師さんと
先生は私を女性として扱ってくれた。

会社の帰りで、薄化粧に口紅とグロスを塗り足しただけだったから、特に嬉しかったの。
私のような顔に向かってよくきちんと扱ってもらえたなと。
すごく落ち込んでいたから、ようやく気分は少し上向きになった感じ。



6月1日            女性らしく

最近凹んでいたので、そろそろ落ち込んでいた私を取り戻そうとしたの。
だって止まっていても変化が生じないから、、、
自らアクションを起こさないと、いつまで経ってもゴールには近づけない。

今日は第一日曜日。私の住んでいる州は個人商店の例外を除いて多くのお店が開く日。
通常、欧州の日曜って見事にお店が閉まるから、本当につまらない。

昨日買ったお洋服を試すと共に、人の視線に対する恐怖心と自信のなさから、これまでの抑制した
ファッションでなく、私が本当にしたい女性らしい服装でパートナーとショッピングに行ったの。

スカートは黒にピンクの花模様の大人っぽいデザインで、黒いストッキングをガーターベルトで留め、
エナメルの黒のヒールを履いて大人の女性気分でお出かけ。考えたらスカートを履いて外出って、
昨年の10月8日以来で、通算わずか4度目。

前回はおクスリを始める前で、お肌も最悪で、絶えず人の視線が気になったけれど、今回はごく自然に
振舞えてることが出来、少し神経が図太くなったかな。

これをきっかけに、自信を持って、スカートでお出かけしようね、まりな。
誰も、あなたのことを変な目で見ていなかったから。



6月3日            ピアス紛失

朝、髪を梳かしていたら右耳のピアスがなくなっていたの。

昨夜にシャワーを浴びた後はちゃんとあったし。眠っている間も傷みもなかったし。
朝の忙しい時間にベッドの周りを探したけれど、結局は見つからなかった。

服で耳を引っ掛けたり、寝ぼけて耳を引っかいたりしても、痛みは伴うものの外れることが
なかったファーストピアス。

仕方ないから、方耳だけのピアスで出勤。会社で同僚に何気なしに聞くと、彼女にとっては
よくある事で、二つ揃っているものって殆どないとのこと。

そんなに紛失しやすい物だとは知らなかったので、今回はシルバーモノをいくつか購入。
今度のお気に入りは、ピンクのキラキラ光るバタフライ。

そのうちにコレクションが始まりそう。



6月7日            お肌

昨日来社された女性のお客様にいきなり、お肌が綺麗ですね。
どう手入れされているんですかと聞かれちゃった。

一瞬何のことか分からなかったけれど、私のことだった。

半年前までは化粧水も、乳液の存在も知らなかった私。
こんなこと言われたことがなかったので、とりあえず乳液をといったものの、
さすがにファンデを塗っていますとは言えないし。私はただパニクルのみ。

自分的には汚いお肌なのに、女性にこういったことを言われると嬉しいより、
励みになっちゃうな。これからは頑張らないと。

でも、こちらって日本と違って基礎化粧品の種類が少ないし、欧米人は肌が
強いのか、手入れをあまりしなくても綺麗な人が多いし、どうしたらいいものやら。



6月9日           H & M

ヨーロッパの都市を歩いてると、赤い字でH&Mと書かれた衣料チェーン店が目に付きます。

へネス&モーリスというスウエーデン発祥のお店で、今日では欧州で一番成長した衣料品店です。
レディース、メンズ、キッズと総合的な品揃えで、特徴としては店舗面積が広く、安いことで、
6-30ユーロ程度で(1000-4800円)で買えるものが多いことです。ロンドンの一のカジュアルな
繁華街、地下鉄Oxford Circusを出てすぐの一等地にもドンと構えていたり、他国も同様一等地
には必ず見つかるほど。

以前、ランジェリーモデルにスーパモデルを使用し、街中にはポスターがあふれていたこともあり、
単純な私はつられて同じものを買ってしまったけれど、カップの縫製は日本人向きではなかったですね。

お店は広く時間をつぶすのには良いですが、最近の傾向として、社会主義国家の計画経済に
基づいて作られたような、いかにも大量生産したといった感じのものが多く、私はキャミを購入する
くらいです。

おすすめとしては化粧品コーナーのグロスです。わずか2ユーロですが、私の持っているピンクの
ものはメロンの香りがして、光沢具合もいいのでお気に入りです。

この秋このお店が遂に日本に上陸するとのこと。一号店は原宿だって。
日本に展開するくらいだから、日本人の好み、体型に合ったものがお店に並びこちらよりも質の良い
ものに、なっているのでしょうかね。

機会があればチェックしておいてくださいね。



6月12日          体のだるさ

最近は涙を流すことも少なくなり少し安定しているかなと思ったら、最近は体が異様にダルい。
一晩に2,3回目覚めることが原因かもしれないけれど、狭い場所に閉じ込められていたように
体中からなんとも言えない締め付けられたというか、不快感が漂ってきて、お仕事に集中できないの。
そしてキーボードを打つ指が早く動かない。

更に洞察力、分析力が目に見えて落ちているようで、最近自分が他人に思えてくる。
今日も何度途中で帰ろうかと思ったけれど、ただ体が軽いからとはで早退できないし。
それでなくても、私の女性化で上司は冷たく、先日も私にはかなり我慢していると言われたばかりだし…
もう本当に憂鬱。

私の体一体どうなっているんだろう。
何か内面的な変化が起こっているのは確かなんだけれど…



6月14日          コスメカタログ

昨日職場で、もう半年間お互い挨拶すらしない、敵対関係にあるはずの女性が、資生堂の
コスメカタログを持ってくれたの。しかもサンプルも添えて。一昨日私がプリンタで困っていたら、
優しくしてくれたので、すこし少し話しかけたら、なぜかファンデの話になって。

日本を旅行して以来、資生堂にハマッてしまって、それ以来大フアンとのこと。
お値段も相当だったから、私には買えないかな。

一切話をしなかったから、私の女性化に、付いては気づいていないと思ったけれど、さすがは女性。
見るところは、ちゃんと見ていたんだ。
でも本当に以外な人からだった…

昔、KGB入りを目指していた?私としては、仮想敵国の存在である彼女に親切にされると、
逆に調子が狂いすぎて、困るんだけれど…
でも、今後は、今までのように100%無視するのも良くないし。
どうすればいいのかな、これから。

女性の多い職場って、本当やりにくいな。



6月16日          コーディネーション

週末はようやく暖かくなったので、先日買った白いサマージャケットを着てお出かけすることに。
ここまでは良かったものの、赤いシャツの上から羽織ると、これから営業に出かけますといった
感じ。次に別のお洋服で試すと、今度は似合わない。更に変えても、とても週末の夜にお出かけ
には見えない。ジャケットをあきらめて、ピンクの可愛いブラウスだけにすると、薄い生地から
黒いブラがおもいっきり透けてしまう。
でも、やはりジャケットでお出かけしたい。

もー、お出かけしないといけない時間なのに、、、どうしよう。

結局はゴールドの縁取りが入った赤いキャミの上から、ジャケットを羽織ることで無事出発。

肩を外気にさらすのは、夜の11時を回って少し寒かったけれど、より女性らしさを感じたので、
オープンテラスで白ワインをいただきながら、満足感に浸っていたの。

でも、私って完璧じゃないのよね。お洋服に気をとられていたせいか、靴までに気が回らなく、
可愛いサンダルではなく、合っているとはいえ通勤用の靴でお出かけしてしまうほど。

Mモードのときは簡単にお出かけでたのに、Fモードって大変なだなっと身をもって実感した感じ。
それと、もっとコーディネーションを勉強しないと。



6月18日          ドジな、まりな

今日は女性ホルモン服用後の、最初の血液検査。
何と大小含めて18本分のサンプルを採血されたから、直後は体がフラフラ。
脳みそが、働いてくれない間は、何も考えられないからよかったけれど、
少し回復してきたら、思わず叫びそうになったの。

「そうだ、今日はこれから、お客様のところに行かないと行けないんだ!」

実は久々の病院だったので、お化粧をいつもよりも濃い目にして、髪を後ろで束ね、
ちょっとキャビンアテンダント風。
更に、ピンクのカーディガンを羽織っていたし、お洋服もメンズの部分がなかったから、
到底顧客に会える状態ではなかったの。そして、会社に行くのも気が引ける状態。

更にこんな時に、携帯を持っていなかったので、連絡も取れない、約束の時間が迫っている。

結局は、普段から鈍い脳みそが、余計に働かないこともあり、思い切ってそのままの
格好で向かうことに。

電話で何度かお話していたから、予想通り、目を大きくして、私を上から下まで何度も確認。
なんかおかしかった。

でも、そこは我慢して、名刺を渡すときに、訳があってこんな格好をしていますと、
一言だけいって、お仕事の話に無事突入。

本当冷や汗モノだったけれど、同じ日本人と言っても、海外在住の人はあっさりとしている
人が多く、今日の方も大丈夫ですと一言で、それが唯一の救いだったかな。
でも、次回は気をつけないとね。

さあ、明日からどんな噂が流れることやら。
もう気にしないから、いいけれどね。

会社に行っても上司が一日不在だったし、同僚も一切の無関心を示してくれたから、
私の取り越し苦労だったかな。



6月21日            変な人たち

パキスタンでは、マシンガンを装備し、鉛のタスキを掛け、すっかりランボー気分。

南米にある世界最大のイグアスの滝では野宿。
朝露が顔に零れ落ちて、気持ちよく目覚めたと思えば、次の瞬間蚊に刺された全身が、
痒くてたまらない。

ジンバブエでは、とうもろこしの入った袋にしがみ付きトラックに揺られ、2時間ひたすら歩き、
たどり着いたところは、電気・水道・ガスのない村。そして、そこでお泊り。
体を洗うのも近くの川で、牛達が水を飲んでいる近くで。

パナマでは3日間に80箇所以上、ダニにかまれても懲りない人。

ブラジルでは不法入国を試み、警察に銃で撃たれそうになった人。

テルアビブでは、川に変身した道路で服のまま泳ぐ人。

ガーナでは黒人に負けてたまるかと、無謀にも肌を真っ黒に焼く人。

治安の悪い中米、エルサルバドルの首都、サンサルバドルで根性試しと称して、
ダウンタウンを歩く人。

ベイルートやサラエボの内乱で破壊された廃墟を、興味深く散歩する人。

パリの空港ではテロリストと疑われて、お付きがついた人。

変な人達。ワイルドというより、少し頭がおかしいんじゃないの。
正直そう思った。

実は…この人たちは同一人物。
しかも、まりなに抵抗していた頃の…私、、、

とても想像も出来ないでしょう。この日記からは。でも、全て事実。
私がムンクの「叫び」状態で、弱々しいながらに、まだ生きているのは、
このような体験で鍛えられているかもしれないの。



6月24日            たまごトリートメント

春に、まだ髪質が女性化していないと、安心して、間隔をおかずに髪を染めていたら、
最近とてもパサパサ感を感じるようになったの。そろそろ染めないといけない時期なのに、
これではどうしょうもない。こちらはシャンプーの質も日本のように良くないし。

どうしようと思っていたら、パートナーが、いきなりたまごトリートメントの実験台になってと、
私に言ってきたの。溶き卵を髪に塗られ、気持ち悪かったけれど、20-30分放置してから、
髪を洗うと、以外にも髪がしっとりとなっていたから、とても不思議な気分。

調べると、黄身だけ、白身だけ、両方を使うなど、方法はいろいろ。
たまたま私には両方を使ったものが、合ったみたい。

またやってみようかな。



6月25日            普通の格好って

「明日は日本から人が来て、一緒に食事に行くから、変な格好じゃないように。」
上司にこんなことを言われたの。

正直、私は耳を疑った。
それって、どういうこと?
お化粧はごく薄く、シャツやズボンも、中性的なもので、出社しているのに。
それが、変な格好といいたいの?

じゃあ、どうすればいいと言うの?
明日、寒色系シャツに、眉毛を描くくらいだったら、満足してくれるの?
貴方にとって私は、所詮おかまなの?
なぜ、そんなにまでして、会社のイメージにこだわるの?

それに、私に変な格好とか、普通の格好でって、言うのやめてほしいな。
私、傷ついているんだからね。



6月29日            女性に近づくために


午前4時48分。
昨日の40度を越える猛暑がウソのように、夜空には、涼しい空気が流れている。
人は、快適な眠りについている時間。

でも、私は少し違う。最近の睡眠障害により、夜中に目覚めるとなかなか
眠れない日々が続いている。今夜もやはり、3時過ぎに目が覚め眠れず、
日記を書くことに。

それでも、気分的には、先週よりずっと上向き。
実は、3日前に大きなコンプレックスを克服したから。

私は、この20年間程の間、極度の近視で、ずっと眼鏡のお世話になっていたの。

まりなとして、生きて行こうと決めた昨年には、コンタクトレンズにしようと
したものの、私の体質に合わないらしく、テスト段階で、断念。

最近スカートを穿いてお出かけしたときも、もちろん眼鏡を着用。
だから今ひとつ楽しめなかった。

でもね、ついに近視を治す手術を受け、眼鏡から開放されたの。
まだ実感が湧かないけれど、これで少しは、可愛くなれたかなって。

本当は、女性化を少しでも進めたくて、半年以上機能していない、タマタマを
取る為の費用として使う予定だったのが、変更になっちゃった。

結果的には、私にとって、女性化を進めるといった意味では同じだから、
満足しているの。

これからは、サングラスを着用したり、目元のメークも楽しめそう。
ただ、2週間は目の周りには何も塗ってはいけないので、本当に楽しめるのは、
もう少し先かな。



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