はじめに

このHPのコンセプトは大きく二つに分かれます。
タイトルROUGE ET NOIR(赤と黒)の通り、まりなとしてのROUGE(赤)の部分と、
まりなに対して無理に抵抗を示していた生まれ持った性、NOIR()の部分から構成されています。

HPの大きな部分を占めている日記には弱々しく、甘えてばかりで、苛立つことも多いと思いますが、
これは、まりなの自己との闘いを、将来私の夢が叶う日に、笑顔で、懐かしさも感じながら
読めればいいかなと考え、書いているものです。
また、人には話せないことを、文字で表した独り言として、ストレスを発散することによって、
精神状態の安定を保つことの出来る、隠れ家的な場所と考えています。
そして、私のように、人から見ると些細な事で悩んでいる、こんな人はまれだと悩んでいる人たち
に貴女一人だけじゃないと思っていただければ幸いです。

私は高校時代に陸上部に所属していたことがあり、長距離ランナーでした。
時にはゴールが遠く感じ、その場で止まってしまいたい事も、しばしばありました。
しかしながら、どんなにペースダウンしても前に進まない限りは、いつまで経ってもゴールに
到達することはありません。後少しだけ頑張ろう。その少しが頑張れたら、またあと少し、
そう繰り返しているうちにゴールに到達していたことも少なくはありませんでした。

陸上って肉体的にも精神的にも自己との孤独な戦いです。
MtoFにも共通するものがあります。
そんな経験を生かし、努力をしていきますので、暖かく見守っていてくださいね。

そして、これを通じてGIDで苦しんでいる人たちとお友達になり、お互いに成長し合うことも目的の一つです。
勿論、旅行が好きで、そちらのことだけお話したいなという人も
大歓迎です。

 

まりな誕生まで

私が自らの性に大きな違和感を感じたのは、記憶がはっきりとしている限りでは、7歳の時です。
夜おフトンに入ると疲れて眠るまで女の子になった私を、毎晩想像し、寝つきのとても悪い子でした。

9歳の時、不思議な夢を見ました。
お友達の住んでいる団地を訪れたつもりが、私を迎えてくれたのは、長い髪のきれいな女性が二人。
誘われるままに紅茶とケーキをご馳走になったら、そのまま眠ってしまったのです。
目が覚めると、女性の一人が私に向かって一言こうつぶやきました。
「あなたは、今日から女の子になったのよ。」
たったこれだけの夢…
でも、次の日も、またその次の日も、そしてその先もずっと、その夢のことを考えていました。
続きも見てみたいと…
残念ながら続きを見ることはなかったですが、何度か同じような夢は見ました。

時は流れ私は社会人になっていました。
もちろんその間は私の願望をあきらめていたわけでなく、色々あって封印していました。
お洒落をするにしても女の子のようには出来ない。でも、男の子としてしたくない。
そんな私は、ヘアスタイルやファッションを気にすることもないダサイ子でした。

私がいくらまりなを封印しようとしても、20代前半の頃はよく、可愛いといわれたこともあり、
その抵抗として、ワイルドな凛々しい部分を強調するような旅に出かけるようになりました。
日焼け対策を一切せず、あえて女性らしかった肌を壊すような、今から思えばバカな
ことをしていたものです。
正直後悔することもありますが、世界のあらゆる人種、階層、地域の人たちと接し、
単なる観光レベルでは体験不可能なことも多く経験出来た事も否定は出来ません。
(そんな私の姿はNoirVoyagesをご覧下さい

そして人並みに結婚し、私としては新しい未来が待っていると信じていたものです。
でも女性の着替え、お化粧、お洋服を選んでいる姿など、これまでは画像の世界だったものが、
ごく普通の日常の一コマになっていました。

地表深くに眠っていたマグマが、ついに噴出してしまう日が訪れたのです。
最初彼女としては、私に異性装の気があると思っていたようでした。
家庭を壊したくない私としては、また封印することを考えましたが、すでに限界を超えていたこともあり、
ある日突然、
私の女性化願望を突然話してしまいました。
それからの2年は、もう地獄の日々でした。今でも思い出したくもありません。

しかしながら、彼女の大きな努力のおかげもあり、急激なオジサン化が進み始めた私に、
2007年12月よりホルモン服用を始ることがようやく出来るに至りました。
気の遠くなるような遠回りをしましたが、私の子供の時からの夢が、今、徐々に叶いつつあります。


私が9歳の時、夢の中で、「今日からあなたは女の子よ」と私にささやいた女性。
何十年も謎の女性でしたが、最近ようやく謎が解けました。
その女性とは未来の私だったと…
それを幼い私が、意味が分らなくてもその内容を忘れまいと、毎日、何年にも渡って
今日の私まで伝えてくれた、好意を無駄にしないためにも、私はその女性を目指して
頑張ってゆくつもりです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

麻里奈(2008年5月5日)


             

                              

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