Zimbabue 03

 
翌朝目覚めると気分がすっきりとし、食欲も戻っていた。
楽しみにしていた朝ごはん。

「ガーン、何よこれ、昨夜と同じ"サザ"だけじゃないのよ。」
「これじゃ、体力が戻らない。」

今日病院を出たら、美味しいものを食べよう。
そう思っていた時に、先生の回診が始まった。
私は真っ先に今日退院ですよねと、当たり前のように聞いてみると、なんと答えは"No"。

もう元気だからと言っても、もう一日様子を見たほうが良いとOKが出ない。
とにかく点滴と、あまりにも質素な食事で後一日過ごす方が、辛かったから私も食い下がると、
仕方なさそうに、何かあっても責任は取らないから、それでもよければ退院してくださいと、
言われようやく病院の外に。

少し歩くと貧血気味で、先生の言ったことが正しかったかもなんて思い、今夜は町で最高の
ホテルに泊まった。お値段は朝食付き約100ドル。

お部屋はすごく広く、大きなダブルベッドで、しばらくは横になって体を休めていたら、
あまりの快適さにもう外に出たくなりそうになったほど。
まだ一気にたくさん食べれそうになかったため、ホテル内のレストランで軽くパスタを食べ、
ついにビクトリアの滝に向けて出発。

南米のイグアスの滝は先住民の言葉で「大いなる水」と呼ばれているのに大して、こちらは
最初に滝に到着したとされているイギリス人探検家リビングストンが、当時のビクトリア女王に
ちなんで名付けられ植民地支配の名残を感じてしまった。
現地語で「モシ・オ・トゥニャ」(雷鳴のとどろく水煙)という意味のある名前に、ムガベ大統領は
首都ソールズベリをハラレとしたように改名するつもりはないのであろうか。

滝はジンバブエとザンビア側にまたがっていて、まずはザンベジ川にある国境の橋を越えて、
ザンビアのリビングストンの街へ向かった。

ビクトリアフォールズ(ジンバブエ)の活気に比べ、こちらはひっそりとしていて、人々の
暮らしを見るには良く、ビールを飲みながら地元の人と世間話をしたりと楽しかったが、
滝を見に来た事を思い出し、ようやく観光を開始。



ゴーという滝の音がだんだん近くなってくる。
そして、見晴らしのよいところに到達すると、それまでうるさいノイズにしか感じられなかった
滝から落ちる水が、透明感のある音楽のように耳に心地よく響くものに変化していた。
そのためか、まだ距離があるにもかかわらず、頭から降り注ぐ水しぶきが非常に気持ちよかった。
それは、イグアスの滝が男性で、このビクトリアの滝は、同様に迫力はあるものの、女性らしい
繊細さを感じたのかもしれない。



世界三大瀑布

イグアスの滝          幅4000m 落差80m
ビクトリアの滝          幅1700m 落差108m
ナイアガラの滝 (カナダ滝) 幅670m  落差53m

後に、ジンバブエに戻りそちら側からの滝見物を楽しんだが、病み上がりのためか、
体に力が入らない。今日はこのあたりで休むことにしよう。

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